お役立ちコラム孤独死と孤立死の違い | 子どもに迷惑をかけないために今からできる準備とは？

高齢化が進む日本では、一人暮らしの高齢者が増加しており、誰にも気づかれずに亡くなるケースが年々増えています。このようなケースは孤独死や孤立死と表現されますが、本人はもちろん、家族にとっても避けたい事態です。こうした孤独死や孤立死を避けるためには早め対策が非常に重要となります。

この記事では、孤独死と孤立死の違いについて解説するだけでなく、それらを防ぐために今できること、さらには子どもに迷惑をかけないための準備について詳しく解説します。

子どもを持つ親を想定して記事作成を進めていますが、おひとり様で将来が不安な方にもお役に立てる記事となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

孤独死と孤立死の違いとは？

「孤独死」とは？

孤独死とは、一人暮らしの方が誰にも看取られず一人で自宅で亡くなることを指します。しかし、孤独死は社会的に孤立している状態での死とは限りません。家族や友人との交流があっても、たまたま一人でいる時に亡くなってしまうケースも含まれることから、亡くなった後に比較的早く発見されます。一人暮らしの入浴中の不慮の事故なども孤独死と言えるでしょう。

「孤立死」とは？

一方、孤立死も一人で亡くなる状況のこと指しますが、その多くの場合、ご遺体の発見が遅れます。特に、普段から家族や近隣住民など社会との接点がほとんどなく、遺体発見が数週間から数ヶ月後になるなど長期に及ぶなど、家族や友人との交流が少なく、地域社会からも孤立している状態での死を意味します。

孤立死は社会的なつながりがほとんどないことが主な要因で、周りとのコミュニケーション不足がその背景にあります。

このように「孤独死」も「孤立死」も誰にも看取られずに亡くなることを指していますが、明確な定義がある訳ではありません。家族や知識社会との交流の度合いによって使い分けられ、より周囲から孤立しているというニュアンスを強く伝いたい場合は孤立死が使われている印象です。

余談ですが、内閣府ホームページにある「孤独死・孤立死の定義について」にあるように行政では「孤立死」を使用することが多いようです。

孤独死・孤立死を防ぐために今できること

ほとんどの方にとっては、孤独な死は望んで選ぶわけではなく、できれば避けたいものだと思います。この望まない孤独死や孤立死ですが、その発生をできるだけ防ぐための手段はあります。不安を感じているようでしたら、ぜひこの章でお伝えすることを日々の生活の中に取り入れていただければと思います。

地域コミュニティーや家族とのつながりを意識する生活を送る

積極的に地域の活動に参加したり、近所の人と交流したりすることで、つながりを築くことを意識して生活することです。これは家族や知人との関係も同じです。子どもや知人と定期的に連絡を取り合い、可能であれば顔を合わせる機会を増やすことで孤独を感じる場面を減らしつながりを保つ、もし今つながりがほぼないのであれば少しずつ作っていくことが何より重要です。

人との交流が好きな方であれば、何でもないことのように思われるかもしれないですが、交流が苦手な人もいると思います。しかし、望まない孤独死・孤立死で人生を閉じ、自分の子ども周りの方に迷惑をかけてしまうことを考えれば、得意・不得意ではなくつながりを意識した生活を送る必要があると言えるのではないでしょうか。

健康的な生活習慣を心がける

健康的な生活を維持することも、孤独死や孤立死を防ぐために重要です。ウォーキングなどの適度な運動、腹八分目を心がけ、かつ主食・主菜・副菜を組み合わせたバランスの良い食事、十分な睡眠を取るなど、日頃から健康的な生活を送ることも重要です。

健康的な身体を維持することは、自立した生活を続けるための大きな要素となるため、定期的に日々の習慣を見直すと良いでしょう。

趣味や生きがいを見つける

趣味や生きがいを持って生活することは、精神的な充実感を得るだけでなく、社会とのつながりをつくることにも大いに役立ちます。ひとりで家にこもっているよりも生活にハリが生まれ、心身ともに健康な状態を維持することにもなるでしょう。

具体手には共通の趣味を持つ人が集まるコミュニティーに入ったり、ボランティア活動に参加することなどが考えられます。このような活動をしていれば、自然と新しい関係が生まれ、孤独感の軽減にもつながっていくでしょう。

見守りサービスを活用する

見守りサービスを活用することも、孤独死や孤立死のリスクを軽減する一つの選択です。見守りサービスは自治体や民間企業が提供しており、定期的な訪問や電話連絡、センサーを活用した異常検知システムなどを通して安否の確認を行います。また、場合によっては生活相談をすることもできます。

特に、一人暮らしの方にとっては、自分に合う見守りサービスを導入することで、もしもの時のための備えができるという安心感を得ることができるでしょう。

子どもに迷惑をかけないために今からできる準備とは？

エンディングノートを作成する

エンディングノートは、これから先、自分自身に何かがあったときに備え、家族が判断や手続きをしやすくするために必要な情報を残す役割があり、自分の意志や要望を伝えておくための大切なツールです。終活ノートとも呼ばれています。

具体的には、病気になったときの対応や、万が一の際の連絡先、財産の管理方法などを記載しておくことで、家族ができるだけ判断に困ることなく手続き等を進められるようにします。

特に、葬儀の希望や介護の方針について明記しておくと、家族が判断する際の大きな助けになるでしょう。ノートを定期的に更新し、日頃から家族と共有しておくことが重要です。

重要な書類やデジタル情報を整理しておく

権利書など土地・財産に関する書類や、保険証書や通帳などの重要な書類は一箇所にまとめて保管しておくことが大切です。また、家族がすぐに確認することができるよう、保管場所を伝えておくことも重要です。

その他、スマホやPCのログイン情報、SNSなどのアカウント情報、またPCなどに保存された写真や動画なども整理しておくとなお良いでしょう。

近年、スマホやPCのパスワードが分からず、遺影の写真を用意できない、有料サービスの解約ができないなど、デジタル遺品のトラブルが多くなっています。ぜひこの辺りも整理し、残された子どもがよりスムーズに手続きすることができるように準備しておくことが大切です。

デジタル遺品のトラブルについて気になる方は、別記事「デジタル遺品とは？残された家族の負担を減らすために元気なうちから行うデジタルデータの整理」をぜひ合わせてご覧ください。

生前整理を進める

生前整理をすることもおすすめです。遺品整理は亡くなった故人の品を整理することですが、生前整理は自分が元気なうちに自分の身の回りの品物や財産を整理・処分する活動です。終活の一部とも位置付けられています。

生前整理をすることで子どもたちの負担を減らし、自分自身もスッキリとした生活を送ることができるようになります。不要な物を処分し、大切な物だけを厳選することで、いざというときに子どもたちが困らずに済みます。

自分で行うこともできますが、遺品整理業者などの専門家に依頼すると、時間や労力を節約しスムーズに片付けを進めることができます。これらの準備は、自身のためだけでなく、残された子どもへの思いやりにもつながります。少しずつでも良いので、できることから始めてみましょう。

自分でやるのは体力的にも大変で不安があるようでしたら、ぜひプロである私たち遺品整理ロードにお問い合わせフォームや公式LINE、 もしくはお電話（0120-536-610）でお気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。孤独死にしろ孤立死にしろ、人生最後をそのように迎えるのは、ほとんどの人にとっては本望ではないはずです。ましては子どもをはじめとする周りの人に迷惑をかけてしまうことを考えるとなおさらです。

可能性をゼロにすることはできないかもしれませんが、限りなく低くする手段はあります。ぜひこの記事でお伝えした中から、あなたにあったやり方を取り入れていただけたらと思います。