火災が発生した後、何とか全焼は免れたが煤(すす)だらけの部屋や焦げ臭さの残る家や部屋を目の前にして、どこからどう手をつければいいのか分からない、何よりとこの先のことを考えると心が折れそうになることもあると思います。
火災現場の清掃は、見た目以上に専門的な知識とスキルが必要な作業であり、適切に対応をしなければ、二次被害や健康を害するリスクがあります。
この記事では、火災現場の清掃に関する基本的な作業内容や費用の目安、そして復旧までのプロセスについて分かりやすく解説します。また、火災現場で絶対にやってはいけないこともご紹介します。
この記事を読むことで、火災現場の清掃を進めるための知識を得られるはずですので、ぜひ参考にしていただければと思います。
目次
火災現場の清掃とは?具体的な作業内容を解説
罹災ゴミの撤去
火災現場では、焼けた家財や建材など、大量の罹災ごみが出ます。これらの罹災ゴミは大量の煤(すす)が付いています。
火災で発生した煤(すす)は多くの有害物質を含んでいますので細心の注意が必要です。ゴミの処理をしようとすると煤(すす)が舞い上がり、それを吸い込むことで健康被害を起こすことがあるので、絶対におやめください。
罹災ゴミがあるとその後の作業の妨げとなるため、まずは罹災ゴミの撤去を行います。罹災ゴミは決められた施設に決められた手段で処分する必要があるため、専門業者はその法的規制に従って適切に廃棄物を処理すします。
また、リサイクル可能な素材や家財も分別し、適切な方法で処分するため、無駄なく効率的に作業を進めることができます。
罹災ゴミの仕分けをする際、貴重品がないか貴重品捜索も一緒に行い、もし燃えていない貴重品が見つかった場合は、丁寧に煤(すす)を落としてご依頼主へお返しします。
煤(すす)の除去作業
火災が発生すると、煤(すす)は部屋、もしくは家全体に広がります。火災の際に発生する煙の成分の多くは炭素であり、それが煤(すす)です。
前章でお伝えした通り、火災で発生した煤(すす)は多くの有害物質を含んでいますので専門業者は防護マスク、手袋、保護服を着用するなど、安全対策をして煤(すす)の除去作業を行います。
まずは手作業で徹底的に除去し、その後グラインダーなどの専用機器で仕上げを行なっていきます。
火災後に残る焦げ臭さの原因のほとんどが煤(すす)に含まれているため、この煤(すす)の除去作業が不十分だとニオイを取り切ることができないため、非常に重要な作業となります。
消臭・除菌作業
完全消臭には前章でお伝えした煤(すす)の除去作業が重要になりますが、煤(すす)を除去しただけでニオイが消えることはありません。当然、ただ換気するだけでもダメです。
この焦げ臭さを完全に取り除くためには、オゾン脱臭機や消臭剤といった専門機器や薬剤を使用し、ニオイの元となる分子を分解して効果的にニオイを取り除きます。また、同じくフォグマスターといった専門機器や専用薬剤を使用し除菌も行います。
消臭・除菌作業は、火災によるニオイが部屋や家全体に染みつく前に迅速に行うことがポイントです。
火災現場の清掃プロセスとスケジュール
火災後の清掃作業は、現場の状況に応じて大きく変わりますが、基本的な流れとしては下記のようになります。
- 火災現場の調査
- お見積りの提示・契約
- 罹災ゴミの撤去
- 煤(すす)の除去作業
- 消臭・除菌作業
作業期間は、通常1週間から1ヶ月程度になりますが、被害の規模や建物の状態、また部屋や家全体の残置物の量などによって異なります。
例えば、ゴミ屋敷で火災が発生してしまった場合は、罹災ゴミの仕分けや撤去に多くの時間を必要としますし、マンションの一室か戸建て全体かなど作業範囲によっても大きく異なってきます。
火災現場の清掃作業の費用相場と費用を抑えるためのポイント
費用相場
火災現場の清掃作業の費用は、作業の内容や現場の広さによって異なります。例えばアパートの一部屋だけの場合は30万円〜100万円、戸建ての場合は50万円〜150万ほどかかります。
上記はあくまでも目安となります。また、業者によっても費用は変わりますので、いくつか業者に見積もり依頼をしてどの程度費用がかかるか最終的にご確認ください。
費用を抑えるポイント
火災保険の活用
契約内容によって補償範囲が異なりますが、火災保険を活用することで清掃にかかる費用を一部カバーすることが可能です。保険には「家財保険」「建物保険」などがあり、内容に応じて補償範囲が異なります。
火災後は、いち早く保険会社に被害状況を伝え、保険の適用範囲や手続き方法を確認することで、余計な費用負担を避けることができます。
実績がある業者を選ぶ
火災現場を清掃し、また住めるように復旧させるには専門的な知識とスキルが必要なため、実績のある業者を選ぶことが重要です。特に消臭については、より専門知識やスキルが求められるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
焦げ臭さが落ちず、他社でやり直すことにでもなった場合は、本来不要な費用がかかることになりますので、面倒だからといって業者選びをおなざりにしないようにしましょう。
依頼者側としてできることとしては、ネット検索で業者を探す際、ホームページ上で実績がきちんとあるかどうか確認することです。また、お客さまの声や口コミがあればなお良いでしょう。
「気になる業者だがホームページ上ではその辺りが良くわからない」といった場合は、直接問い合わせをして実績等を確認することをおすすめします。
当社の火災現場清掃の実績を2つご紹介
栃木県那須郡那須町|火災に遭われたご自宅の罹災ゴミ撤去と煤(すす)除去のご依頼
東京都大田区|戸建てのゴミ屋敷からの大量の罹災ゴミ搬出と撤去のご依頼
※火災現場清掃の実績自体は50件ほどあります
火災現場で絶対にやってはいけないこと
専門業者に相談せず煤(すす)や焼け跡を自力で掃除する
火災後、自力で掃除を始めるのは非常に危険です。何度か触れましたが、煤(すす)は健康に悪影響を与える有害物質を含んでおり、健康被害を引き起こす可能性があります。また、間違った方法で掃除を行うと、逆に汚れを広げてしまうこともあり、費用が余計にかかってしまう可能性もあります。
一見簡単に見える煤(すす)掃除は、適切な安全対策を行い、専門知識やスキル、道具を持って作業することが求められますので、自分で対応することはやめましょう。
焼け残った構造物に触れること
焼けた構造物や家具が危険な状態な場合があります。特に構造体に損傷がある場合、触れることで崩れる可能性があるので、むやみやたらに触れることは絶対にやめましょう。
焼けた家財や建材を勝手に処分する
焼けた家財や建材といった罹災ゴミは、通常のゴミと同じように処分できるわけではありません。法律により、火災後の廃棄物の処理には特別な規制があり、誤った処分は法律違反になります。安易に捨てることはせず、業者に依頼して適切な処分を行ってもらうことが重要です。
火災現場に長時間滞在する
既に何度か触れましたが、火災後の現場には、有害物質を含んだ煤(すす)が残っているので、できるだけ入らないようにしましょう。もし、何らか入らざるを得ないことがあっても、長時間滞在することは避けてください。
火災後の電気やガスをそのまま使用する
火災後、配線やガス管が損傷している可能性がありますので、火災現場では絶対に電気やガスをそのまま使用しないようにしてください。もし使用した場合、漏電し感電する危険性があったり、ガス漏れが原因となり爆発を引き起こすリスクがあります。絶対にやめましょう。
もし、火災現場清掃について良い業者が見つけられていないようでしたら、ぜひ私たちロードにお任せください。お問い合わせフォームや公式LINE、 もしくはお電話(0120-536-610)など、ご都合の良い方法でご連絡ください。
火災現場だけでも50件ほどの実績がありますので、どうぞご安心いただければと思います。また、火災現場清掃についてのサービス詳細ページもご用意していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
火災現場清掃のサービス詳細ページはこちら
まとめ
火災後の清掃作業は、また元の生活ができるようにするために重要なプロセスとなります。罹災ゴミの撤去、煤(すす)の除去や消臭作業は、出来るだけ早く専門業者に依頼し、安全にかつ迅速に対応してもらうことがすることが大切です。
この記事が役に立ち、火災後の心の負担を少しでも和らげることにつながったら嬉しいです。
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