遺品整理にはストレスはつきものです。この記事をご覧になっているあなたは、いま現在遺品整理をしていて、ストレスを感じているのではないでしょうか?
身近な人が亡くなった時、初めての経験に戸惑い、不安を感じたという話はよく耳にするものです。実際にその状況に置かれ、初めて経験する作業や手続きが多く、事前に習うこともないのだから当然のことだと思います。
遺品整理はまさにその一つで、そもそも作業自体が大変なため、私たちのような遺品整理業者が存在しています。
冒頭でストレスはつきものとお伝えしましたが、遺品整理の際にストレスを感じるのはどのような時か考えてみると、大体以下の7つになります。
- 遺品の量が多くスムーズに進まない
- 残すべきか処分すべきか判断に困る遺品が多い
- 故人への悲しみが強く遺品整理が進まない
- 探している遺品が見つからない
- 遺品整理する家が遠い
- 遺品整理を複数人で行う際、さまざまな調整が必要
- 遺品整理が体力的にきつい
もし、この7つの中に自分のストレスの原因と近いものがあれば、その項目だけでもチェックして、遺品整理のストレスを少しでも減らしてもらえたら嬉しく思います。
目次
遺品整理でストレスを感じやすい7つのケース
1. 遺品の量が多くスムーズに進まないストレス
遺品整理のストレスにおいてもっとも聞かれるのがこの悩みです。とにかく遺品の量が多く、片付けても片付けても終わりが見えないストレスです。例えば遺品自体の量がそれほどではなくても、作業量の多さに対するストレスを感じる方が一定数います。
まず遺品の仕分けを行ったうえで、重要な書類の保管、故人の入っていた保険や各種サービスの解約手続き、車などの処分も考えなくてはなりません。
また遺品には大型家電や家具も残されていることが多く、粗大ゴミに出すか、リサイクルするかを考えたり、処分方法によってその手配をする作業も加わります。このような膨大な作業や手続きを考えるだけで、憂鬱な気持ちになることは珍しくありません。
さらに遺品の量が通常よりも多い場合はどう感じますでしょうか?最初の仕分けの段階でとにかく時間がかかり、重要な書類を見つけるだけでも手間がかかることになるでしょう。
ただでさえ多くの作業が発生する遺品整理において、その遺品の量が多いために頑張っても終わりが見えず、強いストレスを感じてしまうのです。
対処方法
遺品が多く作業が進まないストレスの対処方法として試してほしいのは、以下の3つです。
1.整理の手順を把握し、スケジュールを立てる
たくさんの遺品を前にやみくもに作業にあたるのは、今どのくらい進んだのかイメージができず、ストレスを増やす可能性が高まります。そのため、まずは手順をしっかり把握しスケジュールを立てましょう。
大まかな手順としては、【必要なものと不用品の仕分け→リサイクル品の仕分け→ゴミの分別→ゴミの処分→清掃】という流れで作業を行うとスムーズです。
2.短期間での片付けにこだわらない
そもそも作業の多い遺品整理において、遺品の量が多ければさらに負担が増えるということは前述の通りです。
自分の部屋の片付けと同じように、一気に終わらせて早くスッキリしたい!と考える方は多いのですが、短期間で片付けることにこだわりすぎてしまうと、終わらないことのストレスをより強く感じることになります。
「遺品整理は大変」「時間がかかって当たり前」ということを心に留め、無理をしないことが結果的にスムーズな遺品整理にもつながります。
3.自分1人だけで抱え込まない
対処法の2つ目で「短期間での片付けにこだわらない」とお伝えしましたが、遺品整理をする家が賃貸だった場合など、中には急を要する事情もあるでしょう。そういった場合は他の家族や親族とスケジュールを合わせて協力したり、私たちのような専門業者を上手く利用するのもひとつの手です。
遺品整理の専門業者であれば、通常は1日、家が広く遺品の量が多い場合でも2〜3日で整理することが可能です。
遺品の量が多い場合の対処法をお伝えしましたが、もしゴミ屋敷状態の家だった場合、プロが介入しなければ難しいケースが多く話が変わってきます。その場合は、ぜひ別記事の「ゴミ屋敷状態の遺品整理について作業事例も踏まえ詳しくご紹介」をご覧いただき参考にしてください。
残すべきか処分すべきか判断に困る遺品が多いストレス
遺品整理では故人の残した持ち物の処分をしなければならないため、処分の判断がなかなかつかずにストレスを抱えるケースも見られます。
特に判断に困る遺品としてよくあげられるのが、故人の趣味のコレクションなど、素人には価値がわからないものです。うっかり捨ててしまった遺品が、価値の高いものだったと後で判明した場合、親族間でトラブルになってしまうこともあります。
悩むことによる心理的なストレスはもちろんですが、判断に迷うことにより、作業が停滞してしまうことも大きなストレスの要因です。
そのため、なるべく作業の手を何度も止めないようにすることが、遺品整理のストレスを回避する近道でしょう。具体的には、残すもののルールを最初に決めておくことです。
対処方法
判断に困る遺品が多い場合のストレスに対して、2つの対処方法をお伝えします。
1.遺品整理で残すもののルールを決めておく
遺品整理で最初にやるのが、要るものといらないものを仕分ける作業です。この時のルールを明確に決めておくことで、スムーズに仕分けができます。遺品整理で残したほうが良いものについては、以下にリストを並べました。これを参考に自分なりのルール付けをすれば、判断に迷うストレスがぐっと軽減するでしょう。
- 貴金属や貴重品
- 契約に関する書類や権利書
- リース品
- 鍵
- スマートフォンやパソコンなどのデジタル遺品
- 故人との想い出の品
- 買い取りやリサイクルができるもの(故人のコレクションもこれに含まれる)
- 判断に迷うもの
2.迷うものはとりあえず残しておく
「判断に迷うもの」を残すリストに入れてしまっては、ストレスが解消されないじゃないか!と思った方もいるかもしれません。しかし、片付けの最初の段階で判断に悩み、時間をかけすぎることこそがストレスの大きな原因です。
慌てて捨ててしまい、あとから後悔するようなことがないよう、迷うものはまずとっておくのが正解です。そのうえで、形見分けの際に他の家族や親族とも相談し、処分方法を決めるのが良いでしょう。
故人の残したコレクションなど、価値のわからないものについてはプロに査定をしてもらうのが確実です。遺品整理ロードでは鑑定査定士が在籍していますので、遺品整理のご依頼を受けた際にその場で査定をすることも可能です。
故人への悲しみが強く遺品が進まないストレス
故人が亡くなったことによる悲しみは、人それぞれに違う想いがあるため、ひとくくりに推し量ることはできません。大切な人を亡くした時に、心残りなく見送れるようなケースは稀ではないでしょうか。
「あの時ああすれば良かった」など、何かしら心に残る想いがあるという方がほとんどです。そうでなくても、身近な人が亡くなった時には大きな喪失感を感じるものです。
特に思いがけず急に亡くなった場合などは、頭ではわかっていても心が受け止められず、深い悲しみから抜け出せないこともあります。
遺品は故人がその場所で生きていた姿をありありと蘇らせます。そのため遺品整理をすることで悲しみをより強く感じてしまい、大きなストレスとなってしまうケースも多いのです。
対処方法
故人への悲しみが強く遺品整理が進まないストレスに関して、3つの対処法をお伝えします。
1.心の整理がつくまでは無理をしない
遺品整理をしようと思って遺品と向き合うたびに、強い悲しみとストレスを感じるということであれば、今はまだ遺品整理をする時期ではないと考えたほうが良いでしょう。
故人の家が賃貸物件であったり、早急な売却が必要な場合などは別ですが、そういった事情がなければ、まずは自分の心の悲しみと向き合う時間を持ちましょう。
「日にち薬」という言葉もありますが、時間をかけることでしか癒やせない悲しみもあります。自分の心が落ち着き、穏やかな気持ちで遺品と向き合えるようになるまで無理をしないことが大切です。
もしも退去の期日が迫っている場合などは、一旦遺品をご自身の家に運んだり、レンタル物置などを使うのも選択肢のひとつです。
2.想い出のある遺品は、時間をかけて少しずつ手放す(または無理に手放さない)
遺品整理をしていて迷って残すものは、故人との想い出のあるものが多いと思います。そういったものを無理に手放すのではなく、時間をかけてゆっくりとお別れをしていくことで、故人の死に対する自分の想いも少しずつ整理がついていくのではないでしょうか。
また、最後に残る数点はより強い思い入れのあるものでしょう。すべての遺品を想い出だからと残すことはできませんが、少しの品であれば身近に置いておくと良いと思います。
3.誰かといっしょに作業をする
1人で作業をしていると、故人との想い出に浸って手が止まってしまったり、悲しみが募るかもしれません。可能であれば身近な人と一緒に作業をすることで、「これはあの時のお土産だね」「こんなこともあったね」など、想い出話をしながら温かい気持ちで遺品と向き合えるきっかけにもなります。
またはその場に行くのも辛いような状態であれば、私たちのような遺品整理業者うまく利用することで、精神的な負担を減らすことができます。
探している遺品が見つからないストレス
権利書や遺言書など、その後の手続きに必要なものが見つからなければ、焦ってイライラしてしまいますよね。事前に大体の見当がついていれば良いのですが、一緒に暮らしていなければ、それぞれの物の場所を細かく把握するのは難しいでしょう。
こういった場合は、焦らずに1部屋ずつ確実に確認していくのが結果的に近道です。
対処方法
焦らずに1部屋ずつ探すのが近道だとお伝えしましたが、その際には可能性の高い部屋から探していきましょう。リビング→書斎→寝室のように、貴重品をしまう場所がありそうなところから進めるのがおすすめです。
その際、全ての部屋において引き出しの中は必ずチェックするようにしましょう。その上で、一度探した場所はメモに書いておくと確実です。 特に日を分けて整理や捜索をする場合、「あれ、この場所見たかな?」と忘れてしまうことを防ぐことができます。
また、何人かで手分けして捜索をすることもあるでしょう。「リビングのチェスト、寝室のタンス」のように、確認した場所を書き残しておくことで、二度手間を減らすことができます。
手分けして探してもどうしても見つからない、またはじっくり探す時間がとれない場合などは、プロに依頼することも選択肢に入れましょう。貴重品の捜索に関しては、「遺品整理で大切な作業「貴重品捜索」とは?」でも詳しくご紹介しています。
遺品整理する家が遠い
ただでさえ負担を感じることの多い遺品整理の作業ですが、遺品整理をする家が遠い場合はなおさらです。遠方まで足を運んで整理をするとなれば時間も体力もとられることを覚悟しなければなりません。
また相続人同士で日程を合わせたくても、仕事の都合がうまくつかないこともあるでしょう。さらに賃貸で退去の期日が迫っていたりすれば、焦りからさらにストレスを抱えることになります。そのような悩みを持っている場合は、無理をせずに遺品整理業者に依頼をすることも検討すると良いでしょう。
対処方法
まず自分たちで遺品整理をしようと考えた場合、一番大事なのはスケジュールをしっかりと立てることです。四十九日や初盆など、故人の家に相続人が集まる機会に合わせて、重要な書類の捜索や形見分けを行えればスムーズです。
部屋の広さや物の量の多さなどから、短時間での整理が困難だと感じた場合は、遺品整理業者へ依頼するのも有効な選択肢になります。往復の交通費や宿泊費などを考えれば、かえって安く済ませられるケースも多くあります。
どちらにしても、なるべく早い段階で故人の家の状況を確認しておくことで、その後の見通しが立てやすくなります。
整理する家が遠い場合の遺品整理について、詳しくまとめた記事も合わせてチェックしてみましょう。整理する家(部屋)が遠方の場合の遺品整理はどうすれば良い?|遺品整理のプロ視点で解説
遺品整理を複数人で行う際のさまざまな調整をするストレス
遺品整理のストレスにおいて、作業そのものの大変さに加えて、親族間との調整に大きなストレスを感じるケースもあります。例えば残す遺品・処分する遺品の基準設定、意見が合わない、日程調整、どの遺品を誰がもらうかなど、人数が多いほどさまざまな考えの違いも出てくるでしょう。
こうした時に最善の調整方法を考えようと思い悩み始めると作業が進まず、思うように遺品整理が進まないことでさらにストレスが溜まる、といった負のループに陥りかねません。
対処方法
もしも自分が調整する立場にある場合は、「全員にとってベストな選択はない」と腹をくくることです。「そんなことは不可能なんだから、ある程度は不満が残っても仕方がない」と割り切って接すれば、調整のストレスも多少は軽減するのではないでしょうか。
例えば人数が多く日程が決めづらいのであれば、期限を決めてしまうのもひとつの手です。「何月までに遺品整理を終わらせて、何月までに形見分けをします」といった目安を伝えたうえで、その日程の中で調整できない場合は、行ける人に任せるようお願いをしてしまうなどが考えられます。
また、複数人でやり取りをするのに便利なLINEなどのツールをうまく活用し、1人で調整のストレスを抱え込まないようにしましょう。
遺品整理が体力的にきつい
遺品整理で片付けるのは細かなものだけではなく、家具などの大型なものも出てきます。特に遺品整理を行う相続人が高齢の場合などは、体力的な負担が大きなストレスとなるでしょう。また、遺品整理をする家が遠い場合や、広い家で物が多い場合などは高齢でなくても相当な体力が必要になります。
対処方法
遺品整理をするのが体力的にきつい場合、身近に頼れる人がいれば、協力をお願いしましょう。またもしそういった人がいないのであれば、無理をせず専門業者に依頼をすることをおすすめします。
細かな整理や貴重品の捜索などは自分で行い、大型家具の撤去やリサイクルの回収だけを依頼することもできますし、遺品整理業者であれば全ての整理を任せてしまうことも可能です。
遺品整理を誰かに頼むのは決して罰当たりなことではありません。自分だけでやろうと意気込んで、体調を崩すようなことがないようにしましょう。
できるだけストレスを抑える遺品整理への向き合い方
遺品整理の際に感じるストレスにはさまざまな原因がありますが、全体に共通して言えるのは「自分の物の片付けのようにスムーズにいかない」という点ではないでしょうか。
その理由としては、「自分のものではないため捨てていいのか悩む」ことや、「遺品がすべて大事な想い出に感じて捨てられなくなる」ことなどがあげられます。
そのため、まずは残すものの優先順位を決めて、捨てられるものと捨てられないものを仕分けることが大切です。そのうえで捨てられなかったものは、時間をかけてひとつずつ手放していけば良いのです。
短期間で一気に遺品整理を終わらせようと意気込んでしまうと、終わらないことのストレスを強く感じることになります。「遺品整理は時間がかかって当たり前」という気持ちで、心にゆとりをもって向き合うことでストレスを抑えることができます。
また、遺品を捨てることに罪悪感を抱かないこともポイントです。亡くなった人を大切に想うあまり、いつまでも遺品を取っておいたのでは、あの世に旅立つ故人も後ろ髪を引かれるのではないでしょうか。
故人との想い出を偲びつつ、その人となりを知る人が遺品を適切に処分し、お別れをすることこそが、本当の意味での供養になると私たちは考えてます。
遺品整理の流れを知っておく
遺品整理のストレス対処法でも少し触れましたが、遺品整理の作業を前に途方に暮れてしまわないためにも、遺品整理の流れを知っておくことはとても大切です。この章では「遺品整理の流れ」について、大まかな流れをお伝えします。
遺品を残すものと処分するものに分類する
まず、遺品を残すものと処分するものに分類します。この際に、「残すか処分するか判断がつかない、迷ってしまう」ものがあれば、一旦とっておきましょう。
リサイクル品の仕分け
「処分するもの」が決まったら、今度はその「処分するもの」の仕分けです。まずはリサイクルができるものを仕分けていきましょう。衣類や家具、家電などリサイクルできそうな遺品があれば、どのようにリサイクルするかを決めていきます。
リサイクルの方法としては、回収業者やリサイクルショップ、自治体の回収ボックスやフリマサイトのほか、身近にいる使ってもらえそうな人に譲るというのも良いでしょう。
処分する遺品を分別する
リサイクルできる遺品を除いたら、残りの処分する遺品について分別をしていきましょう。洋服や小物、本や雑貨など、カテゴリーごとに分けておくことで、その後の処分がスムーズになります。
処分する遺品を廃棄する
廃棄の仕方については、自治体ごとにルールが異なります。きちんと調べたうえで、ルールに則って廃棄することが大切です。
遺品がなくなった部屋を掃除する
遺品の処分が終わったら、部屋の掃除を行ないましょう。部屋をきれいに片付けることで、寂しい気持ちになることもあるかもしれません。しかし想い出の残った部屋をきれいにすることは、心の整理にもつながります。
ストレスが大きい場合は遺品整理業者に依頼する
ここまで遺品整理によるストレスと、その対処方法について見てきましたがいかがだったでしょうか。
対処方法がわかっていても、気持ちの整理がつかないことや、多忙でどうにもならないこともあるでしょう。もしも心身のストレスが大きい、もしくはそのようなストレスが十分想定される場合は、遺品整理業者へ作業の依頼を検討してみてはいかかでしょうか。
遺品整理業者であれば、ゴミの処分やリサイクル、買取、貴重品の探索や遺品の供養など、遺品整理に関するさまざまな作業をまとめて請け負うことができます。
遺品整理ロードでは、「遺品整理は故人との最後のお別れの場」と考えています。ストレスのかかる作業は私たち遺品整理業者にまかせて、ご遺族が故人との最後のお別れができることを、心から願っています。
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