専門業者に遺品整理をお願いする際、事前準備としてなにをしておく必要があるのか?そんな疑問を持たれている方は少なくありません。それはそうですよね、遺品整理を行う機会は何度も経験することではないので当然のことです。
この記事に辿り着いたあなたも、同じような疑問を持たれているのではないでしょうか?
そこでこの記事では、遺族が自ら遺品整理を行うのではなく、遺品整理業者に遺品の整理をお願いすると決めた方に向けて、遺品整理を行う前に準備することやその際のポイント、遺品整理業者に依頼する前に知っておいた方が良いことなどについて解説していきます。
目次
遺品整理業者に遺品整理を依頼する際に準備することとは?
必要なものと不要なものを決めておく
まず、残された遺品をどうするか基準を設けておくことです。大切な遺品として残しておきたいものと、このタイミングで処分する遺品とをはっきりさせることが何より重要です。故人のものだからといって、何でもかんでも残そうとするのは現実的ではありません。本当に大切で必要と思われるものを残すようにすると良いでしょう。
完全な線引きは難しいとしても、ある程度基準を設けておくことが遺品整理をスムーズに進めることに繋がります。当日作業立ち会いするからそんな基準は事前に要らないと考えていると、当日判断に迷う遺品ばかりで、全く予定通り進まず場合によって追加費用がかかる、なんてこともあるかもしれません。
このようなことから、作業日の立ち会いに関わらず、事前にある程度基準を設けておくことをおすすめします。
重要な遺品を回収、もしくは明確にしておく
絶対に処分してほしくない重要な遺品がある場合は、事前に自分たちで回収しておくことも一つの方法です。しかし、運ぶのが大変なものや、回収する時間までは確保できないのであれば、シールや付箋を貼るなどして明確に分けておくことが重要です。このように明確にすることで、遺品整理業者も判別がしやすくなり、ミス防止にも繋がります。
希望する作業内容を明確に伝える準備をする
希望する作業内容については例えば下記のようなことが想定されます。
遺品の捜索
故人の家(部屋)にあるはずなのに、どこにあるかわからない遺品など、遺品を整理する際に一緒に探してもらいたいものがあれば、それをリストアップしておきます。
処分せず残して欲しい遺品
処分せずに残しておいて欲しい遺品を明確にしたら、それを事前に遺品整理業者にしっかり伝えられるようリストアップしておきます。見積もり時に立ち会いをするのであれば、そこで直接伝えることになると思いますが、大切な遺品であれば、例えばメールなどで別途リストを送るなどすればより安心できます。
そのままにして欲しい部分
例えば「xxxの部屋はそのままにして欲しい」などがあれば、それも遺品整理業者へしっかりと伝えなければなりません。もしそのような部屋や、部分的にそのままにして欲しい場所がないかどうか、事前に明確にしておきましょう。
電気・水道を使えるようにしておく
遺品整理作業当日は遺品の量によっては夕方遅くまでかかる場合があります。冬は特にすぐに暗くなり電気が必要となることもありますので、電気は解約せず使える状態にしておきましょう。日が暮れる前でも押し入れやクローゼットなど、狭い場所では日が差し込まず見えにくいため、このような場所の遺品を整理する際にも電気が必要になります。
水道も同じです。多くの遺品整理業者の基本サービスには、遺品整理後の清掃も含まれています。清掃を行う際に水が必要となることが多いため、水道も使えるようにしておきます。
賃貸物件の場合の契約期間や支払いについて
賃貸物件の場合は契約期間がいつか確認するようにしましょう。更新時期が近づいているようならば、遺品整理が長引くと更新費用を支払う可能性が出てきてしまいます。もし、更新は当分先だったとしても、部屋をきれいにして引き払うまでは毎月の家賃の支払いが発生しますので、どちらにせよできるだけ早めに遺品整理を行うことを意識したいものですね。
遺品整理業者に依頼する前に知っておいた方が良いこと
遺品整理業者と不用品回収業者との違い
遺品整理は故人が残した遺品を仕分け、分別するところから始まります。そしてご遺族の元へ返すもの、処分するものとに分けます。場合によってはご遺族からの依頼で遺品の捜索なども行います。
また、整理した後のお部屋をきれいに掃除するところまでを基本サービスとして費用内で対応してくれるところが多いのも特徴です。
一方、不用品回収業者は使わなくなった不用品を回収し処分してくれますが、仕分けなどを行うことはありません。また、回収後のお部屋の掃除も基本的にありません。引っ越しなど大量の不用品が出る時に活用されます。
このような違いがありますので、遺品を残すもの、処分するものとに分けたり整理することも含めてお願いする場合は、遺品整理業者に依頼しましょう。
遺品整理業者の基本サービス・オプションサービスについて
遺品整理業者によって基本サービスに含まれているものと、オプションとして別途費用がかかるサービスとが異なりますので、よく確認しましょう。
特に基本サービスではどこまで対応してくれるのか、遺品整理業者を選ぶ際はホームページなどでしっかり確認することをおすすめします。分からないようであれば、直接電話で問い合わせてはっきりさせることも大切です。
下記について、当社では遺品整理の基本サービスとして対応させていただきます。
- 遺品の分別・梱包
- 権利品や貴重品の仕分け
- 遺品の搬出・荷積
- 室内の清掃
- リユース・リサイクル
- 遺品の合同供養(ご希望の場合)
一般の方は遺品整理後の清掃が別料金と思われている方も多いです。しかし、清掃については基本サービスとしている遺品整理業者も多いので、ぜひ確認してみてください。
遺品整理の費用感と費用を見る際のポイント
1K・1名の場合:xxxxx円〜といったように、遺品整理業者のホームページや情報サイトを見ていると、間取りと作業人数に対しての金額表記を目にすることが多いと思います。3万円〜と書かれたものもあれば、3.5万円〜 と書かれていたり、もっと費用が高い(低い)場合もあります。また、1K/1〜2名/3万〜8万と幅を持たせて表記されているホームページもあります。
これでは遺品整理を頼もうと考えているあなたからすると、正直分からないですよね。正確な費用は正式に見積もりしなければ分かりませんが、それでも複数の遺品整理業者のホームページや、遺品整理に関する情報サイトなど見て、遺品整理をお願いしようとしている間取りの金額を見比べることで、何となくの相場感は掴むことができるのではないかと思います。実際に見積もりを依頼するまでは、この費用感を把握するまでしかできないと思います。
この費用感を把握する前に、遺品整理費用についてお伝えしたいポイントがあります。業者によって費用が違うのは、何も遺品整理業界だけのことではありません。値決めの方法や考えは企業ごとに異なりますので、どの業界でも業者によって費用が変わるのは当たり前のことです。そのため、ここでは企業ごとの費用の差についての説明は控えます。
ここでお伝えしたいのは、遺品費用は何によって変動するか?という点について説明したいと思います。遺品整理は基本的に間取りや部屋の大きさ、作業人数によってベースとなる費用が決まります。間取り・作業人数・金額の3セットでの表記が多いのはそのためです。
しかし、この3点セットだけでなく、整理する遺品の量によって変わってきます。基本的には量が多ければ作業時間か作業人数が多くなります。また遺品が多いとそれに比例して、処分する遺品の量も多くなります。
このように遺品整理は、作業時間や作業人数、遺品の処分量によっても費用が変わってきます。処分量については、トラック何台分になるかで変わってくることが多いです。
ゴミ屋敷のように遺品が部屋高く積まれているお部屋と、綺麗に整頓され遺品自体も少ないお部屋では、作業時間や作業人数、遺品の処分量も大きく異なることは容易に想像できるのではないでしょうか。
このようなことを理解できれば、同じ間取りでも費用が変わってくることがイメージしやすいのではないでしょうか。幅を持たせて表記している場合は、遺品の量なども今までの経験からある程度の量の範囲を見越して設定している場合が多いと思われます。
トラブルの可能性(誤処分、追加料金、不当な買取価格、貴重品・現金のネコババなど)
実は遺品整理はトラブルが発生する可能性があることを知っておいた方が良いです。具体的には下記のようなことが考えられます。
- 残すはずだった遺品を間違って処分してしまった
- 当日いきなり追加料金を請求された
- 遺品の買取をお願いしていたが、不当な価格で買取された
- 遺品整理で見つかった貴重品や現金を盗む
などが挙げられます。 貴重品や現金を盗むことなんてあるのか?と驚かれる方もいるかもしれませんが、実際にそういう遺品整理業者が世の中には混じっていることを知っておいて損はありません。 このような遺品整理業者に依頼することにならないよう、遺品整理業者を選ぶ際には、慎重に見極める必要があります。遺品整理業者の選び方は次の章で説明します
遺品整理業者の選び方
遺品整理業者選びで失敗しないためのポイントをここではお伝えします。悪徳業者を避け、信頼できる遺品整理業者と出会えるよう、ぜひ参考にしていただければと思います。
費用だけで判断しない
遺品整理業者のホームページをいくつか検索すると、「業界最安値」「地域最安値」など、費用が安いことを謳っている遺品整理業者のホームページをいくつも見ることになると思います。それぐらい多くの業者が「xxx最安値」と謳っているため、本当に安いのはどこなんだろう?と疑問を抱くのではないかと思われます。
まだ疑問を抱くだけなら良い方です。費用の安さを謳っておきながら、実際の見積りは非常に高いといったこともあり得ます。また、見積もり金額に納得しお願いしたら、作業当日になって追加費用を請求された、といったケースも業界としてよく聞くことですので、費用は重要な判断基準になると思いますが、費用以外もしっかり確認し、決して費用だけで決めないことが重要です。
遺品整理業者のホームページの有無、内容について確認する
もちろんホームページを持っているからといって安心できる遺品整理業者とは限りませんが、まずは自社のホームページを持っているか確認しましょう。また、複数の遺品整理業者のホームページを見比べることで、それぞれの特長、また業者の雰囲気などが見えてくる場合があります。
見るべき点としては、デザインが綺麗など見た目の部分でなく、サービス内容について十分な量の情報が用意されていて知りたい情報を入手できるか?また遺品整理を行う上で業者が大切にしていることはどのようなことか?など、内容を重視して確認することをおすすめします。
遺品整理の実績
ホームページ上に記載されている実績もしっかり確認しましょう。遺品整理はただ遺品を片付けたり、処分したりすることではありません。知識とノウハウが非常に重要になる仕事です。
実績の数だけでなく、1Rといった小さなお部屋から、戸建てで数日に渡って作業するような大掛かりな現場など、さまざまなタイプの実績があるかどうかも確認すると良いでしょう。なぜなら、さまざまなタイプの現場を経験していれば、どのような現場でも柔軟に対応できる知識とノウハウを有している可能性が高いと言えるからです。
実績数とさまざまなタイプの現場経験は、安心して任せられる目安になります。
お客さまの声
お客さまの声があるかどうかもぜひ確認しましょう。なぜなら、お客さまの声をいただけるということは、それだけお客さまと良い関係を築けている何よりの証拠だからです。
お客側の視点に立って冷静に考えれば当然ですが、遺品整理業者に対して良い印象を持たなければ、お客さまの声を掲載しても良い、と言う判断にはなりません。お客さまと良い関係を築くことができて、初めてお客さまの声をいただけるものです。
遺品整理業者として誠実に対応していても、時にはマイナスの評価をいただくことがあるものです。しかし、それを敢えてホームページに掲載し、お詫びと解決策を提示するなど、真摯に向き合っている様子が分かる情報がある場合、その遺品整理業者は信頼できる業者の可能性が高いと言えます。
なぜなら、マイナスの評価は通常はホームページに掲載したくないはずだからです。敢えてそういった自社にとって隠したい情報を公開するのは、誠実にお客さまに向き合っている自信の表れでもあります。
もちろん、お客さまの声の多くがマイナスなものばかりであれば、それは問題ですので、その辺りの見極めは必要になってきます。
遺品整理に必要な許可証、資格について確認する
遺品整理業者が持つべき許認可と資格は以下のようなものがあります。
一般廃棄物収集運搬許可証
一般家庭から排出された廃棄物(不用品など)を運び処分するために必要な許可となります。ただし、新規取得は非常にハードルが高く難しいため、一般廃棄物収集運搬許可を持つ遺品整理業者は実は多くなく、多くの遺品整理業者はこの許可を持つ業者に委託しています。そのため、一般廃棄物収集運搬許可を取得しているか、取得していない場合は委託先があるかを確認するようにしましょう。
古物商許可証
遺品の買取には古物商許可が必要です。「買い取ってもらえる遺品があれば、買い取って欲しい」と考えている場合、必ず古物商許可について確認してください。
遺品整理士
一般財団法人遺品整理士認定協会が認定する資格です。遺品整理士養成講座を受講、レポートを提出して合格すれば資格を得られます。この資格がなくてもサービスを提供することはできますが、遺品についての正しい知識や、適切な整理方法も身につけていると判断できますので、遺品整理士の資格を持ったスタッフが在籍しているか確認すると良いでしょう。
優良事業所認定
遺品整理士の資格認定を受け、業界の健全化に取り組み、法規制を遵守し適正な業務を真摯に行っている企業であることを、一般財団法人遺品整理士認定協会から認められた証です。このように第三者機関から優良認定を受けているかどうかは、業者選びの一つの判断材料になると思います。ちなみに私たちロードは優良事業所認定を受けた遺品整理業者です。
損害賠償保険への加入
万が一、遺品を破損してしまったり紛失してしまった、また遺品を運ぶ際に壁に傷をつけてしまった、などのトラブルに備え、損害賠償保険に加入している遺品整理業者も多いものです。こういった保険に入っているかいないかも安心ポイントになると思いますので、保険についても確認することをおすすめします。
遺品整理業者選びにおける注意ポイントをまとめた記事「失敗しない遺品整理業者の選び方 | 遺品整理10年以上のプロが悪質業者に引っかからないポイントを解説」もお読みいただくと、悪徳業者にひっかかる可能性をぐっと低くできると思いますので、ぜひ合わせてご覧ください。
遺品整理費用を安くするためにできること
必ず安くなるとは断言できないですが、自分たちである程度遺品を整理しておくことで、遺品整理業者の時間を短縮することができれば、遺品整理の費用を安くできる可能性があります。具体的には、
- 不要なものを処分しておく
- 残したい遺品は事前に運び出しておく
- 残したい遺品と、処分する遺品に印をつけて判別しやすくしておく
などが挙げられます。
遺品整理業者の時間短縮ができれば、その分費用を抑えられる可能性が高くなります。また、買取できるものは買い取って欲しいと伝えることで、遺品整理業者が価値あるものと認められる遺品があれば、買い取ってもらうことができ、遺品整理費用から相殺することで費用を抑えることも可能です。
ただし、注意点もあります。「不要なものを処分しておく」と先ほどお伝えしましたが、処分した遺品の中に実際には買い取れる遺品があり、場合によってはそのままにして買い取ってもらった方が結果的に費用を抑えられた、ということにもなりかねません。
もし処分する場合は、明らかに価値がなさそうなものだけにし、少しでも迷うようであれば、そのままにしておき遺品整理業者に見てもらうようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。遺品整理を専門の業者にお願いすることを決めている場合の、依頼前の準備や知っておくべきことについて、理解が進みましたでしょうか?
当社では埼玉県だけでなく、東京、神奈川、千葉、群馬、栃木、茨城、山梨と、首都圏を中心に、今まで 2,218 件以上の遺品整理をお受けしてきました。もし良い業者が見つからないとお困りでしたら、ぜひ私たちにお手伝いさせてください。私たちは現場経験だけでなく、お客さま対応にも絶対の自信を持っていますので、きっとあなたのお役に立つことができるでしょう。
もし少しでも気になるようでしたら、ぜひ、初めての方へページや遺品整理のサービス詳細ページもご覧ください。
こんな記事も読まれています
お問い合わせはこちら
お問い合わせ後に無理な売り込みをすることはありませんので、安心してご依頼ください。
また、どんなささいなことでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。