部屋の中を掃除していたり整理整頓していると、意外な場所から現金などの貴重品が見つかることがあります。また、普段はしまっていて出さないために忘れていた、思い出の品が出てくることもあるでしょう。
これは遺品整理でも同じです。故人が生前整理、財産整理をしていなかった場合ですと、思いもよらない場所に貴重品などがしまわれていたり、驚くほどの額の現金があったりすることも。
近年では遺品整理や家財整理のニーズが増えており、業者に依頼するケースが増えています。ただ、遺品整理の業者のなかには残念なことに悪質な業者も存在しており、貴重品など遺品を窃盗したり、不当な金額で遺品を買い取ったりなどのトラブルが発生しています。
今回は、悪質な遺品整理および家財整理の業者によるトラブル、安心な業者選びについてご紹介していきます。
目次
遺品整理に関連するトラブルは増加傾向!
核家族化や高齢者の一人暮らし世帯が増え続けている中で、遺品整理サービスの需要が高まっています。それに比例するように、「悪徳業者」と呼ばれる危険な業者も増加傾向に。以下は、国民生活センターより公表された遺品整理サービスに関する相談件数の推移です。
遺品整理サービスに関する相談件数の推移
- 2013年度:73件
- 2014年度:109件
- 2015年度:90件
- 2016年度:114件
- 2017年:105件
※参考:独立行政法人国民生活センター
遺品整理でのトラブルの相談件数は、年々増加傾向にあります。遺品整理のときには実際に家の中に入って作業し、故人が遺した大切な品々を扱います。利用者の立場になって親身に寄り添い、誠実で丁寧な対応をしてくれる業者にお願いしたいものです。
悪質業者による遺品整理トラブルとは?
悪質業者との間のトラブルには以下のような様々なものがあります。
- 「無料」と謳っていたのに高額な支払いを要求された
- 見積よりも高い金額を請求された
- 家財を勝手に持ち出されて高額な料金を請求された
- キャンセル料など不当に高額請求された
- 回収された不用品・遺品が不法投棄されていた
- 不当な値段で買い取られた
- 現金や貴金属、宝飾品などを盗まれた
- 故人の形見や土地の権利書など重要な遺品を無断で破棄された
ここでは、特に遺品や現金に関連するトラブルについて詳しく見ていきましょう。
遺品や現金の窃盗
遺品整理の作業にあたっては、家のなかに業者を迎え入れなければなりません。その際、作業中に故人の遺した価値のある貴重品・貴金属、ヘソクリなどの現金を盗まれたというトラブルが報告されています。
不当な値段での買取
遺品の中には一見無価値に見えるものでも、実は高値で取引されるものである可能性があります。しかし業者によって不当な値段で買い取られてしまう被害が発生しています。
遺品を勝手に処分された
大切な遺品を遺品整理業者に勝手に処分されてしまうトラブルがあります。勝手に持ち出されて売りに出されていたり、不法投棄されていたりといったケースが報告されています。
遺品整理や家財整理中の窃盗を対策するには?
実際に家の中に入って物を手にして作業するため、遺品や現金の窃盗は容易にできてしまいます。では、上記で紹介したようなトラブルに合わないための対策はどうすればいいのでしょうか?
貴重品や残しておきたい遺品は自分たちで保管しておく
業者に依頼する際には、貴重品や手元に残しておきたい遺品は事前に整理して、自分たちで保管しておくようにしましょう。 遺品全てを整理することは難しいかもしれませんが、通帳や印鑑・権利書・貴金属など最低限のものだけでも自分たちの手で整理しておけば安心です。
また、貴重品の探索や遺品の仕分けに関する要望があれば、見積もり時点など前もって遺品整理業者に伝えておくと安心です。
遺品整理の現場に立ち会う
時間に余裕がある場合は、遺品整理の現場に立ち会いましょう。基本的には業者から作業の前後で立ち会いをお願いされます。業者に一言かければ、一緒に作業を進めても大丈夫です。
時間がない、遠方からの依頼などで立ち会えない場合は、作業中の様子を写真や動画で報告してくれる業者にお願いすると良いです。作業工程やスタッフの様子が分かるので、盗難被害の対策になります。
複数の業者から見積もりを取る
遺品整理や買取を業者に依頼をする際は、複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。他社と比較をするためにも相見積もりを取れば、遺品整理業者の相場がわかります。
見積もりの際は可能ならば訪問見積もりをしてもらい、サービス内容や料金の内訳が明確かを確認します。料金だけではなく、スタッフの対応も複数の業者の間で比較することもできます。
買取実績のある業者に依頼する
遺品整理と一緒に遺品の買取を依頼したい場合は、業者の公式ホームページで遺品の買取実績を確認しましょう。作業実績や年間・月間の作業件数なども詳細に記載されていれば、依頼するかどうかの判断材料にもなります。
なお、買取サービスを行う遺品整理業者ではなく、骨董品や貴重品であれば専門家に査定してもらうという選択肢もあります。それぞれの業者に依頼する手間はありますが、専門とする人に見てもらえる安心感、かつ査定価格が高い傾向にあります。
安心して依頼できる業者の選び方とは?
丁寧に物を扱い誠実な対応をしてくれ、安心して任せられる業者に依頼したいもの。では、実際に依頼する業者はどのように選べば良いのでしょうか?
ここでは、優良な遺品整理業者の特徴をご紹介します。
遺品整理士がいる
遺品整理士とは、一般社団法人遺品整理士認定協会が発行している資格です。養成講座を受け試験に合格し、遺品整理についての知識や適切な整理方法を身につけたと判断されれば発行されます。遺品整理を事業として行うのに遺品整理士の資格は必須ではありませんが、適切なノウハウを持っていることが明らかで、遺品を遺族の心に寄り添って丁寧に取り扱ってくれると安心できます。
資格・許可を持っているか
必要な許認可を取得しているか否かも、重要な判断材料になります。必要な許可は、一般家庭から排出されたごみを運ぶために必要な「一般廃棄物収集運搬許可証」や遺品などの家財を買取するために必要な「古物商許可証」などです。
業者が取得している資格については、各社ホームページ内の「会社概要」や「会社案内」などに掲載されています。料金やサービス内容と併せて、実際に依頼する前に確認するようにしましょう。
業者の情報やホームページが公開されているか
優良な業者であれば自社ホームページを持ち、会社の所在地や連絡先、代表者名や所持資格、過去の事例などを記載しています。ただ、住所や連絡先が書いてあったとしても、実際には事業所が存在していなかったり、架空の電話番号だったりというケースもあります。可能であれば事前に事実確認ができれば、より安心できるでしょう。
料金やサービス内容が明確
遺品整理を業者に依頼したい場合は、まずは見積もりを取ります。その際、家・部屋の状況を見た上で見積もりをする「訪問見積もり」をしてくれるか確認しましょう。訪問見積もりをしたがらない、応じない業者は、悪徳業者の可能性があるため注意が必要です。複数業者から見積もりをとるときは、物量が違うと値段が変わってしまうため同じ量を見せるようにしましょう。
また、見積書をもらったら、サービス内容や料金内訳が細かく明確に記載しているか確認します。見積もりに詳しい内容を記載せず、当日に追加料金を要求してくる悪質な業者も存在します。
反対に、悪質・違法な遺品整理業者の特徴は以下の通りです。
- ホームページを開設していない
- ホームページに住所や代表者名が掲載されていない
- 必要な許可を得ていない業者:許可を持っていない場合、その業者は違法となります。
- 見積り金額を正確に出さず、見積書の発行をしない:見積り金額よりも高い金額を請求してくる業者の可能性が高いです。
- 遺品を強引に買取、処分しようとする:価値のある遺品を安い値段で買い取って売るのを目的とした業者であることが大半です。
いかがでしたでしょうか?
今回は悪質な遺品整理および家財整理の業者によるトラブル、安心な業者選びについてご紹介しました。
遺品整理では、故人の大切な遺品や故人との思い出の品を実際に手にとって作業することになります。遺族の気持ちに寄り添って丁寧に扱ってくれる業者にお願いしたい物ですが、残念ながら悪徳業者と呼ばれる業者も中には存在します。窃盗などの被害にあわないためにも、業者を選ぶ際にはリサーチを入念に行い、十分に対策をしてから遺品整理を依頼するようにしましょう。
遺品整理業者選びにおける注意ポイントをまとめた記事「失敗しない遺品整理業者の選び方 | 遺品整理10年以上のプロが悪質業者に引っかからないポイントを解説」もお読みいただくと、悪徳業者にひっかかる可能性をぐっと低くできると思いますので、ぜひ合わせてご覧ください。
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