家の中にあるものにはたいてい思い入れがあったり、貴重品であったり大切な品物です。思い出の品なら例えば、学生時代のアルバムや家族・友人からの贈り物、嫁入り道具などがあります。
思い出の品はなかなか手放すのが難しいものですが、全て手元に置いておくのも物が溜まる一方で現実的ではありません。思い入れがあるものでなくとも、「なんとなく捨てるのはしのびない」と家財を捨てるのが苦手な方もいらっしゃいます。そうは言っても、いつかは大事な家財を整理しなければならないタイミングは訪れます。
今回は、大事な家財を整理する「家財整理」に関して、遺品整理との違いや作業内容について見ていきます。
目次
「家財整理」と「遺品整理」「生前整理」との違いは?
「家財整理」というとその名の通り家の財産を整理すること、というイメージがあるかと思います。実は、家財を整理することを指す言葉は「遺品整理・生前整理・空家整理」があるのです。では、これはの違いは何なのでしょうか?
まず、家財整理という言葉についてですが、これには2つの意味があります。
- 遺品整理・生前整理・空家整理の3つの作業の総称を指す場合
- 家の財産を処分する作業を指す場合
家財整理とは
家の財産を処分する作業を指す場合について、これは読んでそのまま不用になった家財を整理することです。模様替えや買い替えなどで家具などを処分する場合も家財整理といいます。
遺品整理とは
故人の残していった品(遺品)を整理する作業のことをさします。不用品処分、家財の搬出・処分、清掃、相続などの行政手続きを行います。
生前整理とは
生きているうちに死後のことを考えて身辺や財産の整理をすることで、遺族の負担を減らす作業になります。主に不用品処分、財産の整理、清掃などを行い、注目を集めている「終活」の1つでもあります。
空家整理とは
老人ホームへの転居などで誰も住まなくなった持ち家や、老朽化で価値がなくなった賃貸物件などの空家を整理する作業のことです。空家を放置していては、犯罪に使われたり、放火されたり、近隣住民に迷惑をかけることがあり、時間が経つほど大変な作業となります。この「整理」には売却などの活用の他、解体なども含まれます。
家財整理の作業内容は?
家財整理が必要となっても「具体的に何をすればいいのか分からない」「どう進めればいいか分からない」という方も多いのでは?ここでは、家財整理の作業を見ていきます。
不用品の処分
まず行う、重要な作業が不用品の処分です。これは細かいものから家具などの粗大ごみまであります。家財整理という言葉を使う以上、大抵はかなりの粗大ごみが出ます。不用品は自治体などに回収をしてもらうか、業者に処分を依頼もしくは買取をしてもらう形になります。
リサイクル・売却
不用品の中でも、まだまだ使えそうなものは売却しましょう。リサイクルショップやフリマアプリなどを活用するほか、家財整理を業者に依頼した場合は、そのまま現場で見積もりをして買い取ってもらうことも可能です。
清掃(ハウスクリーニング)
不用品を処分したら、部屋の掃除を行います。自分たちで行う清掃でもいいのですが、大規模な作業を行う場合は、業者に依頼して本格的なハウスクリーニングなどをすることが多いです。
業者に依頼する本格的なハウスクリーニングは、水回りなどのトラブルを見つけることにもつながります。死後には不動産を整理することが多く、そのためには瑕疵を早めに見つけておく方が有利です。
財産整理(自動車・不動産・高級品など)
多くの場合は、自動車や高級品などの動産や、建物・土地などの不動産も整理します。特に家財という言葉でイメージされるのは自動車・高級品でしょう。
自動車や高級品はどれだけ価値があるものでも、売るための手続きにそれなりの時間がかかります。そのため、家族や親類で引き取り手がいない、あるいは「売ってお金にしてくれる方がいい」という場合は、家財整理の段階で売ることが多いものです。
このように預貯金以外の財産は、どれだけ価値があるものでも「生前に換金などをして整理した方がいい」ものです。もちろん、家族が「現物のまま欲しい」という場合は別ですが、そうでなければ換金などで整理するのも、家財整理の仕事の1つです。
思い出の品の整理の仕方は?
進学や就職、結婚など…、ライフイベントに関わる品は、思い出の品として残している方も多いのではないでしょうか。こうした品々は普段使うことがなくても、なかなか処分に踏み切ることができずに増えてしまいがちです。
また遺品も、古くて使えなかったり、自分にとっては必要がないものだとしても、故人の想いが詰まったものを簡単に処分することはなかなか難しいものです。また通帳などのわかりやすい貴重品でなければ、その本来の価値も分からず、遺品整理の作業が思うように進まないこともあるでしょう。
そうはいっても、大切な思い出の品でも遺品でも、汚れや劣化がひどいもの、いまの生活に必要がない品は、思い切って処分したり手放すことも検討しましょう。処分に迷うならとりあえず保管しておき、一定期間がきたら必要性の見直しをして、少しずつ減らしていくことがおすすめします。アルバムや色紙などの紙媒体は、データ化してしまうのも1つです。データにしてしまえば劣化や紛失の心配もなく、収納スペースの幅もとりません。
遺品整理は、物が多かったり作業する場所が多い場合や、特殊清掃も一緒に行う必要がある場合などは、業者に依頼することを検討しましょう。特に特殊清掃が必要なときは専門業者に任せるのがおすすめです。遺品整理は故人、そして残された家族の想いもあるので、自分の手で行う家財整理や生前整理よりもさらに丁寧な作業が必要となりますので、信頼できる業者にお願いするようにしましょう。特殊清掃、遺品整理、不用品の処分・買取を一括してお願いできる業者であれば、個々に頼む手間もコストも削減できるのでおすすめです。
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